歯磨きは不要?
旧石器時代の掘り出せれた頭蓋骨を見ると、ほとんど虫歯はないそうです。当然歯ブラシもないような時代ですから、今ほど丁寧に歯ブラシをしていたとも思えません。不思議です。
2003年の世界保健機関の報告では『口腔清掃には虫歯を予防するという証拠がなく、関連性が高いのは飲食である』と書かれているそうです。つまり、虫歯菌の栄養になる我々の普段の食事が、虫歯菌の働きをコントロールする一番の要因という事みたいです。これはかなり衝撃的な報告です。
原始人に虫歯がない事、そして世界保健機関の報告から考えるに、原始時代の様な食事をしていれば、そこまで歯ブラシを真面目にやる必要がないということです。
私達の普段の食事は糖だらけ。
我々人間が原始時代にしていた食生活は、狩猟を主としたもので糖がそこまで入っていませんでした。
ところが、人間は知恵をつけて、農耕によって作物を作る様になり糖を含んだ食生活を送るようになってしました。さらに産業革命以降に砂糖の精製能力が高まり、誰でもクッキーなどの甘い物を手軽に食するようになってから虫歯が爆発的に増えていきました。虫歯、歯周病に悩みながらも、一度味をしめた糖の味はなかなか辞められません。
ある時賢い人が口の中の汚れが原因であり、虫歯、歯周病に打ち勝つ為には歯磨きをすればいいんじゃないかと気がついて、日常的な歯磨きの習慣化と歯科治療の発展が今日に至っています。
歯にはなんで再生能力がないのか?
歯科の治療をしていて、特に虫歯治療をしていてつくづく感じることに、なんで歯には再生能力がないのか?ということです。
虫歯に感染した部位を実際によくよく見てみると、非常に柔らかく、おがくずの様で、この感染した部位に薬を塗ったら元通りの硬い歯になるとは、まだまだ到底思えません。しかし、少なくとも柔らかいところを取り除いて蓋でもしておいたら、ちょっと擦りむいた膝小僧の皮膚の様に元通りに再生してくれたらなーということはつくづく思います。再生能力があれば無駄に人工物で修復する必要がありませんから。
神様は我々人間を作った時に、歯を再生せるという随分と大事な機能を付け忘れたものだと思いましたが、再生能力をつけ忘れたのではなく、狩猟を中心とすると思われた人間には再生能力は不要だと考えたようです。
結果的に我々現代人は削ったら何かしらの人工物で歯の修復をしなくてはいけないということです。
今の糖を多く含んだ食生活を捨てるか?さてさて、どうしましょうか?